ガッテンのクリームケアで、年齢乾燥肌が改善しない理由

ガッテンのクリームケアで、年齢乾燥肌が改善しない理由

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ガッテンのクリームケアが、間違って広がっている?

「ガッテン塗り」とは
「ガッテン塗り」とはNHKの人気番組「ためしてガッテン」で、2010年に放送された「保湿」に関する回の内容が、間違って広まっているようです。

お肌のために毎月5万円をかけている美肌マニアの女性が、80代の女性よりも肌の水分量が低く、間違った自己流ケアの危険性を知らせる内容でした。

ところが内容の一部である「水分を与え過ぎず、保湿剤を塗布する」という部分が独り歩きし、「洗顔後にいきなりクリームを塗る」というケア、通称「ガッテン塗り」が広まっているのです。

本来の放送内容はこうだった

実際に「ためしてガッテン」で放送した、肌にうるおいを与えるためのスキンケアは、以下の3点です。

  • 炎症による肌トラブルを防ぐため、皮膚をこすらない
  • 肌の水分量を増やすため、1日2回、水分ではなく保湿剤を塗布する
  • 乾燥している箇所や原因を見極めるため、時々お手入れを休む

この2点目が誤解を招いた部分で、確かに美肌マニアの女性の水分量が減った原因として、「油分でフタをしないから」ということを番組前半で伝えていたため、「保湿剤 = 油分(クリーム)」と取られても仕方がないとも言える流れでした。

「油分でフタをする」はもう古い

放送されたのは2010年ですが、年齢肌のケア、いわゆるエイジングケアの理論や成分は、ここ数年でだいぶ変化しています。

かつては「水分を与えて、油分でフタをする」というのが当前でしたが、現在の乾燥肌ケアは「保湿剤で保湿成分を塗布して、肌の保水力を上げる」というのが主流です。

乾燥やこすり過ぎによって傷ついた細胞は、水分を肌に留める「保湿成分」の分泌量が鈍くなるため、それらを配合した美容液やゲルなどの保湿剤を肌に塗ることで、蒸発しようとする水を逃がさないようにする、という理論です。

ただ長い間当たり前だったケアに変わり、新しい理論のケアが浸透するのはやはり時間がかかるようで、化粧水や油分中心のケアを行っている乾燥肌の方はまだまだ多いようです。

潤いを与えるケア、していますか?

皮膚に関する医学やスキンケアの進歩は目覚ましいですが、年齢乾燥肌に行うべき最新のエイジングケアは実にシンプルです。

「保湿効果の高い成分を、肌に補う。」

それを念頭に、正しいエイジングケアを行ってください。
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ガッテンのクリームでの保湿方法、通称「ガッテン塗り」と呼ばれるケアが広まっています。改めてスキンケアに関する話題の拡散力に驚きますが、ただ間違った方法が広まっていく怖さというのも同時に感じます。ガッテン塗りそのものは、洗顔後のまだ乾いていない肌に素早く保湿剤を塗布する、という、現在ではそれほど目新しさの感じられないケアですが、その保湿剤としてニベアクリーム、いわゆる青缶を使用すると良いという話が広がっているのです。 結論から言うと、年齢を重ねて乾燥しやすくなった肌の保湿に、ニベアを使うのは避けた方が無難です。ニベアクリームには、保湿成分も配合されてはいますが、主成分はワセリンなどの鉱物油です。ガッテン塗りで推奨しているのは保湿成分を配合した保湿剤であり、鉱物油は保湿剤ではありません。鉱物油などの油によるケアは、特に日本の化粧品メーカーでは、年齢乾燥肌のケア、いわゆるエイジングケアのための化粧品には、配合しないことがもはや当たり前になりつつあります。 ためしてガッテンの放送では保湿剤としか紹介していないのも不親切といえば不親切ですが、それにしてもどこからその保湿剤としてニベアクリームが適しているという噂が広まったのでしょうか。考えられる要因の一つに、ニベアの成分が某高級化粧品メーカーのクリームと似ている、という話があるようです。さらにニベアとその高級クリームを使って、スキンケアの実験をした海外の女性の体験記も合わさり、今回の話が出来上がっていったようです。